台湾の電子部品メーカー大手YAGEO Corporation(台湾証券取引所: 2327、以下「YAGEO」)は2025年5月8日、芝浦電子株式会社(東京証券取引所:6957、以下「芝浦電子」)に対する公開買い付け(TOB)の価格を、最初の公開買い付け価格4,300円から44.19%増の6,200円に引き上げ、翌9日に正式に買収を開始したと発表した。これに先立ち、ミネベアミツミ株式会社(東京証券取引所:6479、以下「ミネベアミツミ」)が5月1日に公開買付け価格を5,500円に改定し、5月2日からTOBを開始しており、YAGEOはこれを上回る形で対抗措置を取りました。YAGEOは、芝浦電子の強みであるNTCサーミスタ技術と、自社のグローバル販売ネットワーク・多様な産業における顧客基盤を融合させることで、「優れた成長と価値創造」が実現できると強調しています。
YAGEOはミネベアミツミとの競合を繰り返しながら、シナジー創出による成長戦略を鮮明に打ち出しています。今後のTOB結果と、両社統合後の製品開発・市場戦略に注目が集まります。
M&Aの目的
YAGEOはアジア、欧米など世界各地に販売拠点を持ち、電子部品市場でトップクラスのシェアを誇ります。抵抗器、コンデンサ、インダクタなど広範なパッシブ部品を取り扱い、多様な業界へ供給しています。
買収の目的と期待成果:
YAGEOはミネベアミツミとの競合を繰り返しながら、シナジー創出による成長戦略を鮮明に打ち出しています。今後のTOB結果と、両社統合後の製品開発・市場戦略に注目が集まります。
M&Aの目的
YAGEOはアジア、欧米など世界各地に販売拠点を持ち、電子部品市場でトップクラスのシェアを誇ります。抵抗器、コンデンサ、インダクタなど広範なパッシブ部品を取り扱い、多様な業界へ供給しています。
買収の目的と期待成果:
- 技術シナジーの創出:芝浦電子の温度センサー(NTCサーミスタ)技術とYAGEOの量産・調達ノウハウを組み合わせ、高付加価値製品の開発を加速すると期待されます。
- 市場競争力の強化:両社統合により、製品ラインアップ拡充とコスト最適化が進み、競争力が向上するとしています。
- 企業価値向上:YAGEOは「公正性・透明性あるプロセスを通じ、すべての利害関係者のために企業価値を最大化する」とコメントしています。
買収条件
引き上げ価格:当初は1株4,300円で表明(2025年2月5日)、その後4,300円→5,400円(4月17日)、さらに5,400円→6,200円へと3回にわたり引き上げられました。
株式交換等:本TOBは現金買付で実施され、株式交換は行わない方式です。
日程
2025年2月5日:YAGEO取締役会が芝浦電子に対するTOBの承認を決議。
2025年4月17日:TOB価格を当初の4,300円から5,400円に引き上げ。
2025年5月1日:ミネベアミツミがTOB価格を5,500円に改定し、YAGEOは公開買付条件の検討を表明。
2025年5月8日:YAGEOがTOB価格を5,400円から6,200円に再度引き上げ、5月9日から公開買付けを開始すると発表。
2025年5月9日:TOB正式開始日。
2025年5月中旬(予定):YAGEOは引き続き条件の最終調整を進め、本公開買付を完了させる見込みです。