2025.03.20

2025年3月20日、ソフトバンクグループ株式会社(以下「ソフトバンク」)は、米国の半導体設計企業であるAmpere Computing Holdings LLC(以下「Ampere」)の全株式を、65億米ドル(約9,730億円)で取得することを発表しました。これにより、Ampereはソフトバンクの間接的完全子会社となります。本取引は、AIと高性能コンピューティング分野での成長を加速することを目的としており、2025年後半に完了する予定です。

M&Aの目的
ソフトバンクがAmpereを買収する背景には、次世代のクラウドコンピューティングやAIワークロードに特化した高性能・省エネルギーなプロセッサの設計能力を強化する戦略があります。Ampereは、その優れた技術力とエンジニアリングチームによって、今後の成長が期待される市場において重要な役割を果たすと見込まれています。

この買収により、ソフトバンクは自社のAIおよびコンピューティング領域のイノベーションを推進するために、Ampereの技術を活用します。さらに、傘下の英半導体設計大手Arm Holdingsとの協力を通じて、ARMベースのチップ開発において、Ampereの専門知識を統合し、長期的な資産価値の拡大が期待されています。

ソフトバンクのAmpereの買収は、AIとコンピューティング分野における長期的な成長を見据えた重要な戦略的決定です。Ampereの持つ高性能な半導体設計技術と、省エネルギーで持続可能なコンピューティングの可能性は、ソフトバンクグループのエコシステム全体に新たな価値をもたらすと期待されています。

買収条件
ソフトバンクは、Ampereの全持分を65億米ドル(約9,730億円)で取得します。買収の方法は、まずSB6という子会社を通じて一部の売主からAmpereの株式を取得し、その後、完全子会社であるSummit Bright LLCがAmpereを吸収合併する形で実行されます。本取引において支払われる対価は、株式会社みずほ銀行をはじめとする取引金融機関からの借入により調達される予定です。

日程
取締役会決議(ソフトバンク): 2025年3月17日(日本時間)
売主との売買契約締結: 2025年3月19日(米国時間)
本取引の完了予定日: 2025年後半